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サポート事例

稀な紛争

預金トラブル

1.金融機関に定期預金をしていて、満期が相当前に到来していることに気付いて預金証書を持って支払を受けるために金融機関の窓口に出向いたところ、その定期預金は支払い済である、と言われたとします。調査してもらったところ、定期預金証書が「紛失」を理由に再発行され、満期後に支払が行われており、支払を受けた人も判明した。

こういうことは、架空人名義でも預金ができた時代には、時に発生したことであり、現在でも、同姓同名人が近くに住んでいると起り得ることであります。こういう場合、定期預金をしていた人としては、金融機関で支払を受けていた人に対し、その額の不当利得返還請求訴訟を起して、定期預金元利金相当額を、実際の預金者である自己に戻してもらうことができます。

文書偽造トラブル

2.土地を代金1億円で売却し、それについて税務署へ、譲渡所得の申告をして、所得税法に基づく義務を果した。ところが、後年税務署から、売却値段について疑義があると照会があった。

税理士に頼んで税務署へ問合せに行ってもらったところ、買った人が転売し税務申告をしており、その際購入値段を証明する資料として売買契約書記載の金1億円のほかに裏金を3000万円支払って買ったとして、金1億円の領収証のほかに、それとは体裁の異なる領収証(裏金3000万円を領収したとするもの、筆跡も印影も異なる)も税務署に提出していた。

最初に土地を売った人としては偽造された文書であり、税理士が税務署からもらって来てくれたその3000万円の領収証のコピーを持って警察署に相談に行ったが、すぐには解決しそうもない。そこで税務署へその3000万円の領収証を提出した人(土地の最初の買主)を被告に証書真否確認の訴えを提起したところ、その被告はあっさり偽造文書であることを認めたため、裁判所で和解調書を作ってもらい、それを税務署へ提出して、事無きを得た例もあります。

建設協力金問題

3.ビルが盛んに新築された時代には、店舗・事務所の賃貸借で「建設協力金」といわれるものが支払われる例がありました。

店舗の借主が、家主がビルを新築したとき、新築資金の一部を分担し、その代り、完成したビルの特定の一室を優先的に借りられるように借家契約をするわけで、その新築資金の分担金が建設協力金で、一般に新築(入居)後10年据置き、その後10年位の年賦償還の約定になっており、借家契約終了まで差入れておくべき敷金とは、返還時期の取り極めの点においても異なります。

ところが、借家契約は、20年30年と続くとは限りません。新築後数年で賃貸借契約が終了することも珍しいことではないのですが、そういう場合の建設協力金の返還について特別な取り極めがありません。「10年据置き、その後10年の年賦償還」の約定は、賃貸借契約が20年30年と継続する場合を想定しての約定で、賃貸借契約が数年で終了した場合には、その約定の適用はない、という理屈も考えられないではないのですが、実際にそういう理屈で借主から家主に対して訴訟を起し、判決で家主に建設協力金の即時返還を命じてもらったこともあります。

電車内トラブル

4.電車に乗って、窓に沿った座席に窓に背中を向けて座り、居眠りをしていたら、後頭部に重い物が当り、激しい痛みを感じ、咄嗟には何が起ったか分からなかった。

後刻、判明したところでは、駅で大きな荷物を持った人が乗り込んで来て、棚にそれを載せようとしたが、丁度電車が発車したときで、不規則な揺れに抗することができず、体の安定を失って、棚に押し込もうとしていた荷物から手を離してしまい、それが落下し、うつむき加減で居眠しりをしていた人の後頭部に当り、その人の頸部に衝撃を与えた。幸いにして、まわりの人達も心配し、荷物を落とした人も心配して、名刺を出すなどし、加害者と被害者とが互に連絡をとり合えることになった。

被害者は異常を感じ、整形外科病院へかかり、通院を続けていた。結局のところ、加害者は、荷物を落とした位、お互い様でないかという気分であったのか、被害弁償には消極的で、被害者から裁判所へ加害者の荷物を棚に上げるときの注意義務違反をとらえ、損害賠償を請求する訴訟を起し、やっと和解により解決したという例もありました。

愛犬トラブル

5.高齢の女性が畳の上で飼う犬をペットとして飼っていて、雨降り以外は、毎朝そのペットを連れて散歩をしていた。ある日、時々見かけるラブラドール犬に引っ張られた中年の婦人がやってきた。「お早うございます」と互に挨拶して、狭いところですれ違うため、高齢女性は、ペットを抱っこしてネットフェンスに張り付いた形になり、後をラブラドール犬に通ってもらうべく道をあけた。

そのラブラドール犬は、高齢女性の後を通り過ぎかけて体の向きを変え、その高齢女性に前足をかけて、ペット犬に口を近づけた。ペット犬は、飛び降りて逃げたが、高齢女性はびっくりしたのか、ラブラドール犬の重さに耐えられなかったのか、尻餅をついた。痛みで力が入らず、起き上がれず、救急車で病院へ運ばれた。

骨盤だったかの骨折であり、ラブラドール犬の飼い主を被告に、その高齢女性から、ラブラドール犬の躾の点の過失をとらえ、損害賠償請求訴訟を起し、損害賠償を受けた例もあります。

刑事事件

6.単なる民事紛争ではありませんが、警察署からの連絡で、身内が逮捕されたことを知って、青天の霹靂とばかり、弁護士のところへ、何故逮捕されたのであろうか、どうしたらよいか、と問うて飛んで来る人がいます。

刑事事件の場合でも、早いことはよいことにつながる場合があります。警察官は、そういう段階では、被害者に関する情報は一般には漏してくれませんし、逮捕された人も、被害者に関する情報を殆んど知らないこともあります。そういう場合でも、早く弁護人選任届を検察官に提出し、接触をして被害弁償の意思があることを示しておくと、早期に被害弁償をする機会に恵まれることがあります。

器物損壊罪・性犯罪などの親告罪の場合、被害弁償を早くして告訴を取り下げてもらい、起訴を免れる(前科がつかずにすむ)ことができることもあります。逮捕されている人が否認している場合でも、その人の話から、被害者と目撃者との特殊な関係を疑って、探偵さんに頼んで、その関係を調査してもらい、被害者と目撃者が仕組んだ出来レースの疑いがあることを早期に捜査機関に知らせることができ、事無きを得ることも起り得ます。

要するに、早期に対処することが、好結果を生むこともあるのです。

効果的な解決手法の実例

配偶者の不倫への対応

7.配偶者の最近の生活態度に異変を感じたとする。配偶者に苦情を言ったり、警告を発したとしても事態は改善しない。

配偶者の外での行動を探偵業者に頼んで調査し、不倫をしている証拠を集め、不倫相手に対して、慰謝料請求訴訟を起せば、警告を発する以上の成果をおさめることができます。

親族間の財産問題

8.親の財産をねらって、親の近くにいる弟を追い払うため、兄が警察に、弟が犯罪行為を犯しているように誣告したとする(例えば、弟と同棲している女性が威されて軟禁され、暴力をふるわれているとの作り話を吹き込んだとする)。その犯罪の態様如何により、被害者救出の必要を感ずる余り、警察官が勇み足をすることがある。

誣告罪で訴えても、埒が明かない。そういう場合は、都道府県と兄とを被告に、慰謝料請求訴訟を起せば、兄も二度と軽率なことはしなくなるでしょう。

同種紛争への対応の実例

クレジット紛争

9.クレジットの同種紛争は、販売店(加盟店)の企てた不正行為によって、多発する。そしてその紛争は、信販会社と契約者(消費者)との間の紛争となって現れる。

販売店の不正行為の類型によって、契約者側にとっても、信販会社側にとっても、自らの弱点と相手方の弱点とがどの紛争についてもほぼ同じ型となって現れるから、力を注ぐべき問題点が決り、効率的な解決がはかれることになります。

交通事故の示談」

10.交通事故についても、同種紛争と類別できる場合がある。

例えば、歩道上を進行する自転車に沿線の駐車場から出てくる自動車が側面衝突する類型の事故も少なくない。示談交渉で、加害者側(損保会社)はいずれも、似たような過失相殺を主張する。それを撤回させるため、決まった反論をすることにしています。

もっとも、加害者側の性格などにより、訴訟提起に及ばざるを得なかった例もありますが。

他の専門職、専門機関へご案内する例

「振り込め詐欺」

11.例えば、5年間も会ったことのないお孫さんから、「大変なことをしでかしてしまった。警察に逮捕されるかも知れない。助けてくれ。今直ぐ被害者に500万円支払えば告訴されずに済む。500万円を用意して!被害者の信販会社から振込先を連絡してもらうから、直ぐ振り込んでくれ」と電話して来たとします。

「それにしても孫(A)は何をしでかしたんだろう。すっかり物の言い方も変ってしまった。随分困っているみたいだったが、そのせいだろうか」などと疑問に思っているところへ、今度は「○○信販だ。今直ぐ500万円を振り込んでくれ!そうしないとAを告訴する。警察にAが逮捕されるよ!」と電話して来て、振込先も指定して来た、とします。

信販会社が保証人ですらないところへ電話で支払を求めることはないし、そんなに支払を急がせることもない。「振り込め詐欺」だ、と判断されますから、急いで警察に相談するべきことをお勧めすることになります。

弁護士岡本弘

名古屋大学法学部卒、同大学院法学研究科修士課程修了

  • S44年4月:弁護士登録
  • S47年3月:岡本弘法律事務所を開設

事務所概要

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